男女を問わず幅広い年齢層から支持を集め、新潟市でもトップクラスの人気を誇る繁盛店「いっとうや」への取材を行いました。
こちらのお店ではあっさり味の醤油ラーメン、濃厚な豚骨魚介、つけ麺が人気を博しています。
魚介の効いたあっさりスープの「醤油」
【醤油】
濃厚豚骨スープに魚介を合わせたWスープの「かさね醤油」
【かさね醤油】
大葉とみょうがの入った「つけ麺」
※辛つけ麺もあります。
【つけ麺】
これらのラーメン・つけ麺の美味しさの秘密の一つは、バランス良く旨味が引き出された「魚介」です。
魚介素材には「カツオ節」「ウルメ煮干し」「サバ節」が用いられています。
【3種の魚介素材を使用】
こちらのお店では
・あっさりの「醤油」に使われる清湯スープ
・「かさね醤油」に使われる動物系白湯スープ
・「かさね醤油」に使われる魚介スープ
の3本のスープを仕込んでいます。
あっさりの「醤油」に用いる清湯スープは、まず豚の背ガラ・鶏ガラを沸騰させない様に弱火で長時間炊き、一晩寝かせます。
【煮込み中の背ガラ、鶏ガラ】
一晩寝かせた動物系清湯スープに、カツオ節、煮干し、サバ節、昆布を入れ魚介風味を加えます。
「かさね醤油」に用いる動物系白湯スープは、ゲンコツをフタを閉めた状態で沸騰させて煮込み5時間経過したところで、豚足と豚の背脂を加え、更に5時間煮込みます。
豚足と背脂を加える事で、スープにコクとトロみを与えてくれます。
【豚足と背脂を加えた後のスープ】
一晩寝かせた後、上部の脂を取り除き、鶏ガラ・モミジ・野菜(タマネギ・ニンニク等)を加え4~5時間煮込みます。
(食材毎の適切な煮込み時間を考慮し、段階的に鍋に素材を投入しています)
出来上がったスープは冷蔵庫で冷やし、提供する寸前に加熱する事で品質を保っています。
完成したスープは冷蔵庫で保存されています
「かさね醤油」に用いる魚介スープは、チャーシューの茹で汁で魚介素材を煮込む事で、肉の旨味と魚介の旨味が合わさっています。
【冷蔵庫で保管中の魚介スープ】
開店後は、温度計付きの営業用の鍋で温度を保つ事で、スープの劣化を防いでいます。
※「かさね醤油」のスープはこの時点で、動物3 対 魚介1 の割合で合わせています。
【左:かさね醤油 右:醤油】
営業用の鍋は仕込み用に比べ小さめで、比較的短時間で無くなり、冷蔵庫で保管されているものを温めて補充しています。
(「いっとうや」が繁盛店である事がスープの回転を早め、劣化を防ぎ味の水準を保つ、といった様な好循環が生まれているものと思われます)
「いっとうや」の代名詞の一つとして、豪快に盛りつけられた「チャーシュー」があります。
ボイルした豚肉を醤油ダレに漬け込みます。
【漬け込み中のチャーシュー】
チャーシューは提供の都度、焼き色を付けてから盛り付けられています。
【焼いているチャーシュー】
「いっとうや」のもう一つの代名詞といえば、「メンマ」です。
水に漬け塩抜きしているメンマ
メンマは板メンマと穂先メンマの2種類を用意しています。
めんま盛り(200円)
提供する前に、器やトッピングを温める、といった細やかな心遣いにも注目です。
【提供前に鍋で温めている器】
豚骨スープを仕込む鍋にトッピングとタレをのせ、温めています。
【温め中のトッピングとタレ】
つけ麺はスープに対しタレの割合が大きく、ラーメン以上にタレの温度がスープに直に影響を与えるので、タレを温める事でつけ麺のつけダレを一定の温度で提供しています。
「いっとうや」では、この様に色々なこだわりを持って作られた一杯を提供していますが、店主に話を伺うと、重視しているのは味だけではない様です。
「味、価格(コスパ)、接客、全ての面においての総合点を高く保つ事で、お客様により満足してもらいたい」
と静かな口調で語る店主からは「いっとうや」というお店に対する確かな自信が感じられました。
ラーメン いっとうやの当サイト紹介ページ
(掲載日付 2014年1月15日)