第6回「お店に突撃!単独インタビューコーナー」
今回のお店は新潟5大ラーメンの一つ「巻濃厚味噌ラーメン」の元祖「こまどり」です。
現在の2代目社長、先代の会長よりお話を伺いました。
営業中は600坪の駐車場が満車となります
今回は初代社長にお話しを伺いました
【 Q 】
創業から現在までの経緯をお聞きしてもよろしいでしょうか?
【 A 】(先代)
私は母一人子一人の家庭で育ち、母親は焼き鳥屋をやっていました。
それを私が昭和39年10月(19歳)にあとを継いで居酒屋を始めた事がきっかけです。
そして昭和48年(29歳)のオイルショックによる不景気の時、「居酒屋だけではダメだ!」という考えからメニューにラーメンを増やしました。それが今の濃厚味噌ラーメンの原型です。
味噌ラーメンは当時から今の様な濃厚な味噌ラーメンのスタイルで、出前で持っていっても冷めにくい様にすり鉢に入れる様にしました。
味噌がしょっぱ過ぎると申し訳ないからとコーヒーカップに割りスープを入れて持っていった事が今の割りスープスタイルの始まりです。
そして昭和54年(35歳)に岩室温泉に出店する事となりました。
これは私にとって人生の勝負でした。
温泉地に出た事で名前が売れ、移転前と比べ売上を4倍に伸ばす事が出来ました。
ただ、ここで痛感したのは駐車場の重要性です。
たくさんのお客様にラーメンを食べてもらいたいと思っても、駐車場が小さいと、せっかくラーメンを楽しみに来て頂いたお客様を待たてしまったり、食べてもらう事が出来なかったりするからです。
そういう状況もあり、平成4年(48歳)に、現在の場所に移転オープンする事となりました。
岩室での経験を踏まえ、駐車場は600坪の広さを用意しました。
ラーメンの味も当然大切な事ですが、お客様に気分良く食べてもらう事も同じ位重要な事だと考えています。
【 Q 】
こまどりで修行された多くの方が新潟でラーメン店をやっていると聞きますが。
【 A 】
岩室でやってた13年間で8人が暖簾分け、独立をしました。
東横、東光、しぜん堂、寺泊こまどり、また、シドニーでも1人ラーメン屋をやっています。
また、他にも色々なラーメン屋に教えてきました。長岡市与板のヤマシンさん、弥彦のやまださん、らーめん太郎さんなどです。
ただ、独立した方々には、私は基本を教えたに過ぎません。
現在ではそれぞれがオリジナリティを発揮して様々な地域で頑張っています。
今では一人一人の事をライバルだと思い、自分自身の励みにしています。
【 Q 】
濃厚味噌ラーメンについて教えて下さい。
【 A 】
スープは豚骨、鶏がらが基本です。
あとは野菜や乾物各種を使用しています。
味噌は何種類もブレンドし、調味料を加えます。
麺は自家製麺を使用しています。
粉は一種類ではダメです。各種ブレンドする事が大事です。
あと、麺やスープを作る上で、水にこだわる様にしています。
【味噌ラーメン】
【割りスープ】
豚骨、鶏がら、野菜、乾物などを煮込んだ清湯スープ
【清湯スープ】
数種の味噌を巨大なミキサーでブレンドします
【味噌をブレンドするミキサー】
【 Q 】
人気のジャンボ餃子についてお聞かせ下さい。
【 A 】
「かぶりついてもまだ半分残っている」
そんな満足感をお客様に味わって欲しかった、という気持ちが大きいです。
また、
「早く有名になりたい」
という気持ちもありました(笑)
実際、餃子のインパクトは話題になり、多くのお客様に喜んでもらう事が出来ました。
【噂のジャンボ餃子】
【 Q 】
現在は、こまどりの運営を2代目社長にお譲りになっているそうですね。
【 A 】
今は、社長をせがれに譲り、自分は隣で居酒屋「長作」というお店をやっています。
そこでは、地産地消をモットーに目に見えるお客様を大切に頑張っています。
しょっぱいものを食べたら甘いもの、熱いものを食べたら冷たいものが欲しくなるだろうと考え、ドーナツやかき氷などもやっています。
ドーナツには地元の豆腐屋から出るおから、他には巻の地ビールで使用する麦、米粉を用いた麺など地域を大事にする様にしています。
【長作で調理をする初代社長】
【おからを使用したドーナツ】
【 Q 】
最後にこまどりをやってきて気をつけてきた事、頑張ってきた事、などを教えて下さい。
【 A 】
ラーメンは麺とスープの調和が無ければダメです。
そして、美味しいラーメンをお客様に食べてもらうだけでもダメです。
美味しいラーメンを食べてもらった上で、更にお客様に色んな面において満足してもらえる様に努力をし続けていかなければならないと思っています。
こまどりの当サイト紹介ページ
(掲載日付 2011年5月2日)